第3回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会

去る9月1・2日の両日、福岡国際会議場にて「第3回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会」が開催されました。

「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」を意味するプライマリ・ケア。

そんなプライマリ・ケアにおいて「緩和ケア」や「終末期」は、一見するとどこか縁遠いものとの印象があります。しかし「最期は住み慣れた我が家で迎えたい」と願う人が少なくない今日、プライマリ・ケア従事者による在宅患者さんへの緩和ケアや尊厳ある死を迎えるための援助は、欠かすことができないものとなっています。

そのような現況を受け、「プライマリ・ケアにおける緩和医療の普及に向けて」と題したシンポジウムが、本学術大会において企画立案され、シンポジストの1人として堀が登壇しました。

医療コーディネーターとして終末期の患者さんに寄り添わせていただいる経験から、①患者さん本人への精神的サポート、②大切な人と別れを強いられる(た)ご家族へのケア、③普段の生活における死に向けた準備の3つの重要性を参加者であるプライマリケア従事者の皆さんにお話しさせていただきました。

特に③については、「リビングウィル」「エンディングノート」など普段から死に備えることが、穏やかな最期へと繋がることを、患者さんやそのご家族に伝えてほしいと強く訴えました。

会場となった会議場は、立ち見の方が現れるほどの盛況となり、プライマリ・ケア従事者の方が緩和ケアや終末期の援助に大変関心を持たれていることが伝わって参りました。

スライド

堀からのメッセージ

シンポジストとして登壇した緩和ケア、在宅ケアに携わる医師の方々と、それぞれの視点から積極的な意見交換を行うことができ、大変実りあるシンポジウムとなりました。

シンポジウム参加者の皆様がそれぞれの現場において、ヒントとなる何かを届けることができていたら幸いです。

堀 エリカ