先日、企業の防災訓練の一環として、災害時のケガの「初期対応」や避難生活中に気を付けたい「健康管理」をテーマに講話をさせていただきました。
もしもの時に備えて救急医薬品や衛生用品を準備しておくことは大切ですが、すべてを使い切ってしまったり、出先で災害に遭遇したりするケースも考えられます。そんな時は、身の回りにあるモノで工夫して手当てをする知識が役に立ちます。
たとえば、ハンカチや生理用ナプキンは傷口を保護するガーゼの代わりになり、ネクタイやラップは包帯として、傘や雑誌・新聞は添え木として活用できます。講演会当日は、こうした“代用品”を実際に使用しながら、傷・捻挫・骨折の応急手当のデモンストレーションを行いました。

また、災害時の自宅や避難所での生活においては、口腔を清潔に保てないことで肺炎などの感染症のリスクが高まります。歯ブラシや水がない場合でも、ティッシュで歯の汚れを拭き取るなど、 制約がある環境下でも実践できる健康管理の方法についても触れました。
災害は起きないに越したことはありませんが、いざという時に慌てずに行動できるか否かは、日頃からの備えと知識で大きく変わります。今回の講話が、参加者の皆さんにとって、”新たな引き出しの一つ”になりましたら幸いです。