接遇研修 - 講師として伝えた“笑顔”が生む信頼
心身の不調を感じたとき、私たちが頼りにするのは病院などの「医療機関」です。
非日常の空間でもある医療機関では、患者さんの多くが大きな不安を抱えながら診察や治療に臨みます。
そんな患者さんの心理に大きく影響を与えるものの一つが、医療従事者の「接遇」です。独立した立場から患者さんをサポートする医療コーディネーターとして活動していると、医療機関に勤務していた時には耳にすることのなかった患者さんの本音に触れる機会があります。
たとえば「笑顔」。真剣な表情での対応が求められる場面もありますが、「看護師さんの笑顔が私の心の支えになった」といったように、医療従事者の笑顔の効用を語る患者さんは少なくありません。一方で、不機嫌な表情によって一層不安を感じたり、不快な思いを抱いたと話す方もおられます。
こうした笑顔の大切さも含め、「医療機関における接遇」をテーマにした研修会で、先月講師を務めさせていただきました。 当日は、患者さんをケアする参加者の皆さんに、表情が伝わりにくいマスク着用時の笑顔のポイントを実際に確認し合い、共有してもらう時間を設けました。目の動きや患者さんからは見えない口角を上げることなどの重要性に加え、ある参加者の方が「マスクの有無にかかわらず、優しい心持ちでいると自然と表情が柔らかくなる」と話してくださり、講師である私も大いに共感しました。

(当日使用したスライドより)
研修で学び、共有したことが、参加者の皆さんそれぞれの現場で患者さんに寄り添う際の一助となれば幸いです。

